3月の胃カメラ
現在公開している映画みたいに言うなって感じですよね。なんだか最近鬱々としていたので、文章にでもしてみるかと思った次第です。結論はとっっっっても明るい文章になっております。
ちょっと遠い親戚の男の子が自殺してしまったり、両親二人車椅子の生活になってしまったり…そんなこと数えることでは無いけれど、とにかくなんだか色々あった2016年、2017年始。
私も一人っ子、就活のこと、これからのこと…色々嫌になって、考えることを止めて心の片隅にポイッと禍々しい気持ちを放り投げました。見えない。見ない。知らない。
でも、そうこうしていたら、放り投げて見ないフリをしていた禍々しい気持ちは唐突に全力でこちらへ走って来た。それは、突然で、一瞬。
さっきまで400メートルくらい後ろに居たのに、今、あなたの後ろにいるよ。と言わんばかり。怖!
それも、胃痛が凄い。腸も痛い。食道も気持ち悪い…食べ物の味もしない!体重も5キロ程、急に落ちて、外出先でうずくまってしまったこともあった。
そうして、やっと、本当に危ない気がして病院に行った。きっかけは友達とご飯を食べている時に「不味いの?」と言われたこと。美味しく食べていたはずなのに、気がついたら、殆ど食べ物が減っていなかった。
結局、診察しても原因不明なので胃カメラを飲むことになった。初体験(ハートマークは付けておきましょうか)
待合室で胃カメラの順番を待っていると、病室からは患者さんの悲鳴と嗚咽の音がする。ショッキングなBGMすぎて全部ピー音です。看護師さんの「大丈夫ですよ、大丈夫ですよ」という声も全然大丈夫な気がしなかった。大丈夫な音じゃない。
正直、もう駄目だと思った。
いざ、寝台に招かれて、まな板の捌かれる前の魚の気持ちは知らないけど、多分こんな感じなのかな、あはは、あははと思っていた。
どんな風だったかは、ちょっと言葉で表せないので(思い出しただけでも滑稽で恥ずかしい)割愛しますが、とにかく辛くて「助けて〜〜〜〜〜ドラえもん」って、まさにこんな感じだろうと。それでも、私は胃カメラが上手かったらしく看護師さんも先生も「あーー上手い!上手いね〜上手いよ〜」なんて笑っている。加えて先生は「普通の人には無い肝臓の管があるね〜珍し〜あはは〜問題ない」なんて笑いながら、胃カメラを容赦なくこねくり回す。痛い!!!!助けてお母さん、ドラえもん!!!アンパンマン!!!草刈正雄!!!!もう、なんでも良かった。
私「この世のものとは思えない辛さなのに、先生、看護師さんめっちゃ笑ってる〜〜〜〜!!!!!!!?いえ〜い!!!?元気???先生、胃の中見てる〜〜?????」(大困惑)
終わった後、私もなんだか面白くなって笑いました。あはは、私、胃カメラ上手い。それと、人に無い肝臓の管があるんだって。やばい!!あはは!特技発見!嬉しくない!!!!!
それでも、人間あんな得体の知れないものに内蔵を引っかきまわされても、終わればこうやって、ケロっと笑えるのだと思ったら、なんだかおかしかった。とんだ茶番だと思った。ショートコント「胃カメラ」
そうして、胃カメラのあの辛さを思うと、それから日常の他のこと全てが楽しく思えるようになった。鬱々としていた気持ちも気がついたら吹っ飛んでいた。胃カメラと一緒に色々吸い取ってもらった感じ。勿論、事実は無くならないけど。それでも、なんだかパッと明るい。
皆さん、心でも身体でも、それでも自分の異変に気がついたら病院に行きましょう。胃カメラを飲むことになったら、上手いとお墨付きを頂いた私と練習でもしましょうか。明日、体育館前に8時に集合してください。嘘です
そんなこんなで、ちょっと大変な数ヶ月でしたが、今振り返って、なーんだ、人間、なんだかんだ生きていけるもんだな。あははと思ったのでした。ちょっと辛いことを乗り越えるとゲームのレベルアップ音が流れたような。進化です。メガ進化(ポケモン)
これぞ、まさにショック療法。最近なんだかちょっと楽しいです。あはは。あはは
自分の気持ちに蓋をしていると、どこかで何かの形で返ってくるのだなと改めて思いました。心は見えないからこそ、立ち止まって、手に取って、よーーーーーく見てみる。思いっきり落ち込んでも良い。泣いてもいいし、笑ってもいい。法に触れなければ変な行動をしても良い。
それで、水の底までタッチしたら、あとは人間自然ときっと浮上してくるものなのかなと思いました。